キリン メッツ コーラ

コーラに含まれる発がん性物質「4-MI」

キリンメッツコーラは発がん物質入り 「発ガンコーラ」はトクホにふさわしくない

上記記事を読んで「メッツ飲んじゃったよ!」と、なんかすごい心配になっている人をTLで見かけましたが、そんなに心配はしなくてもよさそうです。

発がん性物質といっても色々あって、国際がん研究機関 (IARC) による発がん性リスクでは以下のようなグループ分けがなされています。

  • グループ1:作因(Agent)は、ヒトに対して発癌性である(ヒトでの十分な証拠)
  • グループ2A:作因は、ヒトに対して恐らく(probably)発癌性である(ヒトでの限られた証拠,実験動物での十分な証拠)
  • グループ2B:作因は、ヒトに対して発癌性であるかも(possibly)知れない(ヒトでの限られた証拠,実験動物での十分より少ない証拠)
  • グループ3:作因は、ヒトに対する発癌性については分類できない(ヒトでの不適切な証拠,実験動物での限られた証拠)
  • グループ4:作因は、ヒトに対して恐らく(probably)発癌性でない(ヒトと実験動物での発癌性の欠如を示唆する証拠)
  • 個々の物質・事例については『IARC発がん性リスク一覧』を参照のこと。

キリンメッツコーラに含まれている”4-MI”は、元記事によるとグループ2B「作因は、ヒトに対して発癌性であるかも(possibly)知れない」というグループに含まれる発がん性物質ですね。

同じグループ2Bに所属するものとしては、以下のものがあります。

  • コーヒー(膀胱癌になる可能性があるらしい)
  • 蕨(ワラビ)
  • アジア式野菜の漬物

メッシコーラに含まれる「4-MI」の発がん性リスクはコーヒーや漬物なんかと同じぐらいということです。
「特保コーラ」に発がん性? → 1日16リットル以上飲まなければ問題なし

元記事では「カリフォルニア州では基準値以上で警告表示義務付けが必要なのに日本では……」と嘆いていられるようですが、カリフォルニアは極端に健康志向なところがあるので……あそこの基準はあんまりあてにしない方がいいです。
警告表示義務付けについては下記記事のような批判も多いですし。

Cola Carcinogen Debate Bubbles Over

「4-MI」の発がん性への懸念は、ラット(ねずみ)を使った研究でしか関連性がみとめられていないのですが『ねずみに使った量を人間に適応するなら、コーラを一日で1000缶以上飲まないとならない』とアメリカ食品医薬品局(FDA)のスポークスマンである Doug Karaさんが批判しています。

毒物学者のJames Coughlin博士は、 4-MIによってもたらされるリスクは政府予想よりさらに低くて、「がんの原因となる線量に相当するものを達成するためには、女性なら毎日37000缶(12オンス)、男性なら毎日95000缶を飲まなければならないでしょう」と言っています。

トクホ商品として相応しいかはわかりませんが、ちょっと神経質すぎるかな? と思います。

■ 余談
ちなみに、一番発癌性リスクが高い(発癌性と認められる)「グループ1」の中には、以下のようなものが要因としてあげられています。

  • 太陽光曝露(紫外線)
  • タバコ
  • アルコール飲料

メッシコーラに含まれる発がん性物質を気にするより、夏場の紫外線対策なんかをしっかりやってお酒やたばこを控えめにする方がよっぽど健康に良いです。

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