責任の取りようもない事
後から振り返って「あぁすれば良かった」「こうすれば防げていた」なんていくらでも言えるんだけど、本当にそれで防げたかどうかなんて誰にもわからない。
たとえその意見が正しかったとしても、誰もが常に正しい判断が下せるわけでもないしどんなに気をつけていたってミスは起こるしバグは生まれる、ソフトウェアでも組織でも家庭でも。
最近のニュースを見ていると、「こんなん責任の取りようもないよなー」とか「そもそも防ぎようもないがな」とか「教育とかそいう問題でもないだろう」みたいな話題が沢山あるんだけれど、「事が起きた以上、誰かが責任を取らないと絶対に許さない」みたいな社会だと、なんかこう無限責任の底なし沼みたいなものに沈んでいく気がする。
同じことが発生するのをできる限り減らすために原因を追究するのは必要だけど、それが過去に遡って”正しいことをしなかった誰か”を見つけ出して責任を取らせることが目的になると、「エビデンスを残すために大量のExcelスナップショットが必要」みたいな事から抜け出せなくて、根本的な解決にはならないのに”何かあった時に自分には責任がない事を証明するための”高コストな作業だけがどんどん増えていく世の中になるような気がする。