「作りたいものがないけれど、プログラミングを勉強したい」って人は、PRGツクールをやってみたら良いんじゃないかな
これだけリッチなコンテンツに溢れた世の中だと、コンソールに「Hello Worldと出力して感動した!」なんて特殊なフェティシズムを持った人なんて稀有な存在でしょうし、かといってScratchのようなビジュアルプログラミング環境は、「作りたいモノは特に決まってないんだけどプログラミングを勉強したい」って人には、その制約のなさや自由さが白紙のキャンパスを渡されて「好きに絵を書いていいよ」といわれるぐらい途方に暮れてしまうようなものだと思います。
その点RPGツクールは、とりあえず「RPGを作る」という目的が初めから定められているので迷う余地がなく、そのための素材も最初から用意されていて、そこそこリッチなものができるのでそれなりに作ったものに対して達成感を感じられます。初めから用意されているものが多いので、スクリプトに集中することができプログラミングを学びたい人にとっては優れた環境ではないかと思います。
とくに大きな利点としては、RPGツクールで何かを作ろうとすればどうしたって「イベントドリブン」な思考を強制されることでしょう。
いわゆる、上から下へと処理が流れる”バッチ処理的思考”からの解脱には大きなギャップが伴うのですが、PRGという枠を用意してあげるだけでイベントドリブンという考え方がすんなりと理解しやすくなる気がします。
「村人に話しかけたら、この処理をする」「プレイヤーが階段を踏んだら次のフロアに移動する」などイベントの発火とコールバック処理の流れが自然と身に付くのでお勧めです。
慣れてきたら、ゲームのなかにゼルダ的な謎解き要素なんかを盛り込んでみると良いかもしれません。
自分も、「床のスライドパズルを解くと扉が開く」みたいな要素をRPGツクールで密かにつくってほくそ笑んだりしていたのですが、今思うとこの時の経験がその後のプログラミングを学ぶ際にとても役に立ったと感じています。
ある程度の規模まで作ると、フラグ管理で発狂しそうになるなどプログラミングにありがちなアレやコレを十分に堪能できるので、なにげに学習効果高いのではないかと。
最近のRPGツクールは内部的にはRGSSというRubyの拡張スクリプトで動いているらしく、やろうと思えばコードを書き替えることもできるらしいので次のステップにも進みやすいですし。
ロープレ好きな子供には一番適した開発環境なのではないかと思うので、学校の教材とかに取り入れてみてもいいんじゃないかと思います。